第四章 ストレスの気付き方 第六回

第十四問

次の事例を読み、設問に答えなさい

Xさんが働く職場では、働き改革の一環として在宅勤務制度を採り入れました。在宅勤務では月一回の定例会議と出社しないとできない仕事がある場合を除き原則在宅勤務にする制度になっています。
Xさんの仕事は担当する顧客の対応することが求められていて、出社するかどうかで仕事の内容が変わることはほとんどありません。


しかし在宅勤務になるまでは多くの業務量をこなさなければならず、残業をしながら進めていましたので仕事の大変さは変わりません。
またちょうど上司が変わったタイミングでもありました。


新しい上司は細かく確認するのが多く、Bさんの仕事のペースを崩し仕事がしにくくなっています。
結果、上司に邪魔されない土日に仕事をする日が続き、最近一か月では休むこともなく連続して仕事をしています。
また在宅勤務が始まる前までは、職場にいる同僚とすれ違う時にちょっとした雑談や相談ができましたが、在宅勤務ではそれができなくなり、コミュニケーション不足を感じます。


こうした中仕事に対する気力もなくなり、「この会社にいる意味があるのだろうか?」「何のために仕事をしているのか」と二日間思い悩むようになりました。
さらに円形脱毛症も発見され、とても気になっています。


プライベートでは育児休暇中のパートナーとの間に先月生まれた子供との3人で暮らしています。
四六時中仕事をしているXさんの姿を見て、パートナーに心配されています。

設問1

Xさんの実例に関する下記記述について、DCSモデルに関するストレス要因として、最も不適切なものを選びなさい

  1. 上司の確認が細かく、自分のペースで仕事ができない
  2. 同僚に雑談や相談ができなくなっている
  3. 業務量が多い
  4. 在宅勤務が導入された
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正解:④

在宅勤務は自由裁量の度合いが大きい

設問2

Xさんのストレスに関する次の記述の内、心理的負荷による精神障害の認定基準に該当するものとして、最も不適切なものを選びなさい

  1. 育児休暇中のパートナーがいる
  2. 在宅勤務が導入された
  3. 上司が変わった
  4. 最近一か月では休むこともなく連続して仕事をしている
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正解:①

育児休暇中のパートナーは仕事以外の出来事なので心理的負荷による精神障害規定に含まれない

設問3

Xさんのストレスに関する次の記述のうち、最も適切なものを選びなさい

  1. 在宅勤務でのストレスは解決が難しいため、ストレスコーピングの方法はない
  2. 上司の細かな確認はレポートであるため、ストレス要因にはならない
  3. 在宅勤務での仕事の悲観的な考え方はうつ病を示している
  4. 家の中でずっと仕事をしているため、一緒に過ごす家族から心配されることを否定的に認知することがストレスになることがある
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正解:④

その出来事がストレス要因になるかどうかは、その人が出来事をどのように認知するのかで規定される

設問4

Xさんのストレスに関する次の記述のうち、最も適切なものを選びなさい

  1. 在宅勤務のため勤怠状況からは仕事ぶりの変化をとらえることは困難である
  2. 在宅勤務であっても、いつもと違う様子が2日以上確認される場合は専門家に相談すべきである
  3. 円形脱毛症はストレスとは無関係である
  4. 仕事に対する無気力に状態は心理面の慢性反応である
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正解:④

設問5

Xさんの実例で、定期的なストレスチェックの重要性に関して、A~Dのうち正解を〇、誤っているものは×としたときに、最も適切な組み合わせを選びなさい

A:ストレスチェックの結果は、例えば性格検査のようなある程度一定の数値を安定して示す

B:ストレス反応が大きく検知できなくても。心配な時は産業保健スタッフに相談することが望ましい

C:ストレス反応は個人的な問題なので、上司に相談しないほうがいい

D:会社でできるストレスチェックだけではなく、こころの耳を活用するなど自宅で定期的なチェックをすることが有効である

  1. A:×、B:〇、C:×、D:〇
  2. A:〇、B:×、C:〇、D:×
  3. A:〇、B:〇、C:×、D:×
  4. A:×、B:×、C:〇、D:〇
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正解:①

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